SHARP 歴史ホール 技術ホールの工場見学を終えて


2004年8月18日 奈良県天理にあるシャープ総合開発センター技術本部/モバイル液晶事業本部付属の歴史ホールと技術ホールに行ってきました。これは授業の一環でシャープから講師をお招きしマーケティング実務を担当していただいた佐藤先生のおかげで実現しました。家電が大好きな私にとって以前から楽しみにしていた今回の見学は貴重な経験となりました。シャープの歴史や技術だけでなく家電発展の歴史や戦前と戦後の生活で家電がどのような役割を果たしてきたのかなど多くのことを家電から知ることができます。1時間程度で見学は終わるのでドライブがてらに奈良に遊びに来た時はオススメです。(予約がいるそうですが・・・)

当日、予定時刻より早めに行って集合時間までに時間があったのですがミスドで先生からご馳走を頂き、また工場に着いてからも見学までに時間があり再度ご馳走を頂きました。改めてこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。また当日ガイドをしてくれた受付のきれいなお姉さん、送迎のバスの運転手さん、ならびに各関係者の方々に改めてお礼を申し上げたいと思います。
   
前置きが長くなりましたが、HPの運営上シャープの液晶テレビ、1ビットアンプを語らずして終わってしまっては見学に行った意味がありません。



        
   
 
■液晶テレビについて


                                            液晶ディスプレイの製造過程

                                       -------------------→

                   









                       








                                



                          ↑は200倍に拡大した薄型トランジスタ       ↑は200倍に拡大したカラーフィルター
                           を顕微鏡で見た写真です。              を顕微鏡で見た写真です。                   
   




■総評

液晶ディスプレイの製造過程やデモとして展示されている数々の液晶テレビを見て液晶ディスプレイの美しさ、単なる画質の良さではなくデザインもスタイリッシュなのから優しいデザインで女性にもマッチするラインナップの多さに改めて驚いた。個人的な偏見かもしれないが、かつてデザインに関しては何か1つでも光るような個性を持たない、つまり何かこだわって作ったというのが見られない製品が多かったのだが液晶テレビが代表的な例であるように最近のシャープの製品にはこだわりが表現されているように思えた。「目のつけどころがシャープでしょ」まさにこの言葉がぴったりであった。

液晶ディスプレイ(LCD)と比較されるのはプラズマディスプレイ(PDP)である。お互いライバル同士の関係にあるのだが果たしてどちらが優れているのだろうか。私としては、どちらも優れているというのが答えだ。優れていると感じるのは十人十色で五感の感覚がみな違うように断言すること自体間違っていると思う。しかし、あえて言うならば液晶ディスプレイの方が優れていると言い切れる。技術的な問題には必ず優劣がつくからだ。

液晶ディスプレイがプラズマディスプレイより技術的に優れているのは第一に消費電力が圧倒的に少ないということだ。今の時代、いくら優れた製品ができても消費電力が大きければ好まれない。また環境的な問題も必ずクリアしなければならない。液晶ディスプレイやプラズマディスプレイは将来、現在のブラウン管にとって代わる存在である。テレビというのは今や生活に欠かせない情報ツールの1つであり多くの人が長時間使用するものでもある。そう考えれば液晶ディスプレイがいかに優れた技術で地球に優しいディスプレイかがわかる。

第二に小型化できると言う点で液晶ディスプレイなどのように大型なものから身近な携帯の画面など応用が利き幅広い用途に使うことが可能だ。つまり小型化できるということは低コスト化も可能ということである。たしかに現時点では、プラズマディスプレイに比べて液晶テレビが高価なものであることは否めないが段々価格も下落してきているので、どちらを買うかは好みの問題になりそうだ。

第三にプラズマディスプレイに比べ液晶ディスプレイは長寿命である。しかし、一応断りを入れておく。関係者の話によると決定的な証拠はまだ未確認だそうだ。しかしながら、プラズマディスプレイと言えば原理的には発光装置と変わりは無い。例えるなら蛍光灯である。プラズマとはそもそも分子が固体、液体、気体の次の分子運動の状態を表しているわけだが身近なものとして雷がわかりやすい。雷と言えば高電圧何万ボルトノ電圧、さらに光った時は金色や銀色、白などの放電を見かける。何となく想像ができるはずだが、プラズマディスプレイは放電した色を映したものの集合体であって金色や銀色では映像にならないから小細工して色付けをした放電を映し出したものがプラズマディスプレイということになる。つまり、蛍光灯と同じ性質をもつのがプラズマディスプレイなのである。次に何を言いたいのかは勘がいい人はお気付きだと思うが、蛍光灯が1年目は明るいが年々時が過ぎるにつれて暗くなるのと同じようにプラズマディスプレイも年々暗くなっていくという現実を受け入れなければならない。その点で液晶ディスプレイにはそのような変化はない。したがって液晶ディスプレイの方が長寿命という結論になる。

しかし、 プラズマディスプレイを製造するメーカーもナショナルのパルックなどのように蛍光灯も昔は明るくなく今に比べて寿命が短かったが長寿命で明るい電球を開発しているのと同じように、少しでも低価格で明るく寿命を少しでも延ばす技術を開発改良するであろうから、これまた液晶ディスプレイを選ぶかプラズマを選ぶかは好みで分かれそうである。また、私は文系なので技術に関しては知識がゼロなので詳しくは知らないが液晶ディスプレイはプラズマディスプレイに比べて、やや暗いと言う性質を持つ。

さて、ここからが本題である。 その事実を元に私は家電販売店で確かにその通りという現実を受け入れていたのだが今回の見学で一度に多くのデモ機を見た結果、全てがその通りであるという固定観念は捨てるべきだと気付いた。プラズマのように明るく美しい液晶ディスプレイもあったし現実の通り少し明るくない液晶ディスプレイもあった。どちらのディスプレイにも長所と短所があり短所を補おうと開発する。ここまでくれば、どちらが優れているというより異文化を理解するのと同じようにTPOで使い分けをし、シアターでこの映画では液晶ディスプレイ、こちらの映画ではプラズマというように使い分けをしてこそ価値があるという結論にたどりつく。シアター好きならこれぐらいのこだわりを持ってもいいと思う。

しかし、そんなに持っても経済的ではないと考える方には、固定観念にとらわれず自分の目で見て触れて満足するディスプレイを買えばいいのではと思う。個人的にはプラズマも魅力的だが、全体的に角が鋭角なディスプレイが多いので家庭的には少し角に丸みを持たせた液晶ディスプレイの方が小さなお子様がいる家庭でも万が一の時に大怪我をしなくて済むし小型で軽量なので現時点では液晶ディスプレイに一票。





 



                                                                     
最終更新日 2004年8月20日
   
   
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